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「上手な説明の仕方」を習得する4つの具体的な方法

エスプレッソ

ビジネスの場では、説明を求められる機会が多い。

特に話し方で差がつく場面は、準備のない状況でいきなり説明を求められる時だ。
こういった時に、聞き手にとって分かりやすい説明をできる人は尊敬できるし、周囲からの信頼を勝ち取る。

僕は、話をするのが得意だとずっと思っていたのだが、ビジネスで色んな人の説明を聞く度に自分の説明力はまだまだ低いなということを実感した。
そこで、筋道を立てて話をするのが得意な人と不得意の人は、一体何が違うのかを考えた。

持って生まれた才能で説明上手な人はいるが、才能がない僕のような人間でもある程度の訓練である程度まで上達することができることが分かった。
今日は、説明上手になるための具体的な方法について書いていく。

なぜ説明が下手なのか

まず、何かを説明しようとした時、いくつか関連するキーワードが頭に浮かんでくる。
説明しようとする目的、経緯、関連する話題、分かり易くするための例え話等々。

説明が上手な人は、このようなキーワードを頭の中で瞬時に整理し、話す順番を組み立ててしまう。さらに聞き手から質問があった場合にも、聞き手の求める説明になるよう柔軟に説明内容を切り替えていくことができる。

説明が下手な人は、キーワードを整理することができない。キーワードの整理とは、時系列に並べたり、カテゴリーでまとめたり、起承転結で話を構成したり、不要な情報は捨てたりすることだ。
さらに説明が下手な人は、説明している側から説明の目的を見失ってしまう。頭の中で話しが構成されていないために、あっちへ飛びこっちへ飛んでしまう。そして、話が右往左往してしまうがために、折角浮かんだキーワードを忘れてしまい、また関係のないキーワードが新しく出てきてしまう。

つまり、キーワードを整理して、ストーリーを構成することができれば説明が上手になるのだが、これはすぐに身に付くものではない。しかし、少し工夫するだけで上達していくことができる。

【説明が上手になる方法その1】説明のパターンを持っておく

説明が上手くできない人にとって、説明を求められてから考えていては遅い。ならば、予め説明のパターンを作っておけば良いのだ。次はこれ、次はこれ、と覚えておけば、瞬時に話の構成を考える必要はない。このパターンを基本に、後は経験を積み重ねる中で自分用にアレンジしていこう。
今回紹介する説明のパターンは、会議の資料やプレゼン作成にも大いに役立つことを補足しておく。

1.説明の主旨

話の目的を最初に伝える。そうしないと、聞き手は「一体何の話をしているのか」ということを想像しながら話を聞かなければならない。

(例)
「今回は当社の利益を拡大するためにB社を買収したく、そのメリットデメリットについて説明します。その上で、今後の方向性についてご意見をお聞かせください」

2.背景

説明の主旨に至った背景を説明する。背景を説明することで、冒頭に説明する主旨の妥当性を確認したり、以降説明される内容の理解を促進することができる。

(例)
「当社の既存事業を取り巻く外部環境は以前厳しく、マーケットは縮小方向に進んでおり好転は望めません。新たなマーケットを開拓することは当社の喫緊の課題であり、継続的に可能性を模索してまいりました。その中で、当社のビジネスとシナジーが見込めるB社との提携案が浮上し、先方との折衝を図ってまいりました。検討の結果、B社を買収することが当社とB社にとってWin-Winの協業スタイルであると考え、本日の説明に至ったものです」

3.現状

背景の説明を掘り下げて、現状の問題や課題について具体的に説明する。

(例)
・マーケットや利益のトレンド
・B社との折衝経緯

4.結論

目的、背景、現状を踏まえて、どうしたいか、どうあるべきか、自分の考えの結論を説明する。必要に応じて、結論を補足する情報を不可する。

(例)
「以上を踏まえて、B社を買収するべきだと考えます」(結論)
「この買収による利益計画は、○○となります」(結論の補足)

5.意見を聞く、まとめる

結論を着地させるために、意見を聞き、話をまとめる。意見を聞く時に、誰からも意見がない場合は、案件に関わりの深い人や、決定権限者を指名して意見を聞くのも良い。

(例)
「説明は以上となりますが、ご意見をお聞かせ頂けますでしょうか」
「では、B社を買収する方向で、今後調整を進めて参ります。今後の状況は適宜、ご報告致します」

「いまの説明、わかりやすいね! 」と言われるコツ

【説明が上手になる方法その2】しっかりと背景を理解する

少なくとも、説明する人は、聞き手よりも情報に詳しくなくてはならない。
説明が下手な人は、得てして十分に情報を理解していない場合が多い。そのために、少し突っ込んだ質問があった場合に、しどろもどろになってしまい説明の状況が飛んでしまう。
例えば自分の得意分野(スポーツでもゲームでも映画でも)であれば、それがどれだけ素晴らしいことであるか、いくらでも説明できるだろうし何を質問されても答えられるだろう。

事前に時間があるのであれば、自分が聞き手になったことを想像して「何が知りたいか」を考えて、可能な限り背景情報を理解しよう。

【説明が上手になる方法その3】話はシンプルに、短く

説明が下手な人、さらに説明が上手いと勘違いしている人は、ダラダラと長い説明をする。必要以上の補足情報を加え、相手が理解しているにも関わらず例え話を加える。
説明が長ければ長いほど、話の本質がぼやけてしまって何を説明しているのか分からない状態に陥ってしまう。

人間は意識しないで話をすると、大体において長くなる傾向にある。そのため、話を短くする、簡潔にする、ということを常に意識するように心掛けよう。

【説明が上手になる方法その4】落ち着いて、ゆっくりと

緊張すればするほど、口が早くなってしまう。さらに、緊張で自分の頭の回転も鈍ってしまうため、どんどん頭が口に追いつかなくなる。時間が経過すればするほど、場の空気は説明者を心配することになり、説明の目的はどこかに行ってしまう。

説明をする時に緊張しないようにするためには、ゆっくり話すことが効果的だ。いつもの会話の0.7掛け位を意識するとちょうど良いと思う。そして、ある程度説明したら、途中で間を空けて「ここまででご不明な点はありませんか」と聞くことで、聞き手だけでなく説明者にとっても丁度良いペースを維持することができる。

あとは、場数だ。自分から積極的に説明をするスピーカーの役割を担っていこう。(苦労は買ってでもしろ、と同義だと思う。どんな座学よりも、経験の方が必ず身に付く)

【説明が上手になる方法 番外編】プライベートの充実

直接関係ないので「番外編」としたが、心身の健康と説明上手は実は密接に関係しているように思う。説明が上手な人は、大概プライベートも充実している人が多い。

質の良い睡眠をよくとって、美味しいものを食べて、運動して健康を維持し、旅行でリフレッシュする。
仕事のことばかり考えず、心身の健康を一番に考えることが何よりも重要であるように思う。