「質問力」で評価が決まる!良い質問をするために必要な考え方
ビジネスにおいて沈黙は悪だ。
何も、人の話を遮ってでも発言しろということではない。
自分が納得するまで、きちんと腹落ちするまで、分からないことは分かるまで、徹底的に聞くことがとても重要だ。
会議の場で黙っていると、その議論を完全に理解したと見なされる。そして後日、やっぱり理解できていないということが分かると「なぜ質問しなかったのか」と咎められる。
分からないことを聞くのは決して恥ではない。分からないままにしておくことこそ大きな恥になる。
沈黙は理解を示し、同意を示すのだ。
かといって、何も考えずに、何でもかんでも質問すれば良いということではない。
質問の仕方を一歩間違えてしまうと、「聞けば良いってもんじゃない」と咎められてしまう。
この「質問力」は、とても大事なビジネススキルなのだが、それなりのセンスが必要だ。
そこで今日は、ビジネスで「良い質問」をするための考え方について紹介していく。
ダメな質問
「企画部から○○という質問がありましたが、どのように返事すれば良いでしょうか」
この質問をしてきた人は、自分で何も考えていない。
質問をした相手からの回答を、そのまま企画部に回答するだけだろう。単なるメッセンジャーであり、その人が存在する価値は全く無い。ただの非生産性要員だ。
このようなアバウトな質問の仕方を「オープン・クエスチョン」という。
質問を受けた人は、「少しは自分の頭で考えてこいよ」と思ってしまう。新入社員なら教育の余地があるが、1年以上働いてこのオープン・クエスチョンから脱却できていない社員は、はっきりいって見込みがない。
残念だが、あなたの周りにも「どうしたらいいですか?」と、何も考えずに質問する人がいるはずだ。
いい質問
ここで良い質問をする人は、次のような聞き方をする。
「企画部から○○という質問がありました。質問には論点が2点あり、1点目に対しては××、2点目に対しては△△と回答しようと思います。回答の不足や不適切な内容はありませんでしょうか」
ダメな質問との違いは、YESかNOで回答できるということだ。
これを「クローズド・クエスチョン」という
質問を受けた人は、質問内容が合っていれば「YES」と回答し、間違っていれば「1点目はOK。ただ2点目の回答はこの部分を修正して欲しい」と、具体的な指摘をすることができる。
回答をする人も、一から考える必要もなくなり仕事の効率もグッと上がる。
質問をした人も、自分で考えた回答の検証を行うことから、YESでもNOでも自分の勉強になる。
いい質問をするには、どうしたら良いか
質問しようとしている内容に、回答者の立場になって自分なりに答えを考えるクセをつけることだ。
すぐに聞かずに、まず自分の考えをまとめて、その考えをぶつけて答え合わせをする。
そして、自分の考えをまとめるためには、仕事の目的とゴールを常に意識しておくことが何よりも絶対的な条件だ。
このクセが付くと、ディスカッションの流れのなかで、本質的なピンポイントの質問をビシビシぶつけていくことができるようになる。
この質問が積み重なると、自分の考えと周りの考え(例えば上司)が必ず一致する部分が見えてくるので、ある程度は質問しなくても自分の判断で仕事を進めていくことができるようになる。
すると、質問の内容も、もっと本質的で難易度の高い質問ばかりになっていく。
そうすることで「こいつは仕事ができるな」と評価されていくようになるのだ。
「○○と考えていますが、よろしいでしょうか」と質問するクセをつけよう。
そして、「○○と考える」部分は、浅はかにならないよう徹底的に考えよう。
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