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人気コンテンツを作るときに絶対的に必要な、たった一つこと

プログラミング


Webサービスやブログ、その他コンテンツを運用している人から「どうすれば人気がでるか」という質問を受けることがある。

こういった人たちに共通するのが、「アクセスを集めること」「収益を生むこと」といった自分の都合が、コンテンツを作る目的になってしまっている。
アクセスを集めること等自分の都合を目的としたコンテンツは、コンテンツの内容そのものはプライオリティが二の次、三の次になってしまっている訳で、考えるまでも無くこのようなコンテンツ作りのポリシーの中で良いコンテンツが生まれる訳がない。

しかし、よくよく考えてみると、人気コンテンツを作るための絶対的な条件がたった一つだけある。このたった一つのことが出来ていないコンテンツは、間違いなく人気が出ない、もしくは一時人気が出たとしても必ず廃れていくことになる。

今日は「人気コンテンツを作るときに絶対的に必要な、たった一つこと」について紹介する。

そのコンテンツは、心の底から「自信作」と言えるか

冒頭で書いたように「アクセスを集めること」「収益を生むこと」等が目的になっているコンテンツは、とても多い。
特に今の時代は、Web上で簡単にコンテンツを宣伝することができるため、小手先のWebマーケティングによって、それなりの効果を生み出すことができる。
しかし、コンテンツの内容がイマイチであれば、せっかくの「それなりの効果」は長い間持続することなく、あっという間に不人気コンテンツに戻ってしまう。

コンテンツ自体に魅力がなければ、口コミ(バズ)も起きないし、一度訪問したユーザがリピートすることもない。せっかく一度コンテンツを訪れたユーザが他人に勧めることもなければ、もう一度使いたいと思わないということは、何も知らない新規のユーザだけをひたすら呼び込むだけで、かならず限界が来る。
このように文字で書くと「そんなこと分かっているよ」という人も多いが、かなりの確率で「コンテンツファースト」(つまりユーザファースト)になっていない。

このような事態に陥っていると気付いた人は、既に飛びぬけていると思っていい。
そして、自身にこう問いかけるべきである。
「このコンテンツを、心の底から、100%の自信で人に勧めることができるか?」

「au」にみるコンテンツファーストになっていない例

少し落ち着いて、周りのサービスを見て欲しい。
ユーザに本当に良いものを提供しようというサービスが、一体どれくらいあるだろうか。
大概のコンテンツにおいて、企業や運営側の都合で出来上がっていて、ユーザは黙って限られたコンテンツから選ぶしかない状態になっている。

最近僕がもっとも企業都合のコンテンツを痛感したのは、大手キャリアの「au」からMNPをする際の事例だ。
格安SIMが台頭する中、僕も「LINEモバイル」へMNPすることにした。LINEモバイルに申し込みをするには「au」からMNP予約番号を取得する必要があるのだが、これが本当に一苦労する。

まず、今持っているau版iPhoneのSIMロック解除をする必要がある。
「au」のWebサイトからSIMロック解除の手続きをするのだが、そのSIMロックを解除するまでに何故か2つのIDを使用する。本人認証をするのに2つのIDを使うこと自体が嫌がらせなのだが、その前にWebサイトが明らかにわざと分かりにくいように作られており、希望するページへのリンクが見つかりにくい。(そもそもSIMロックをすること自体、嫌がらせなのだが)
WebサイトによるSIMロック解除手続きが面倒だというのであれば、店頭でSIMロックを解除するという方法があるのだが、この場合は3,240円の手数料が必要になるというのも呆れる。

ようやくMNP予約番号を取得するのだが、この時代スマホやPCからの申し込みができない。
結局、電話をすることになるのだが混雑がすごいのでなかなか繋がらない。何分かコールを継続して何とか繋がったと思ったら、15分を超える引止め。そして、必要の無い説明ばかり。

一番呆れたやりとり。
au「Appleが発行している二重メールが消えてしまう恐れがございますが了承頂けますか?」
僕「二重メールって、何ですか」
au「Appleが運営しているメールなんですが」
僕「全く分からないのですが、二重メールのドメイン(@以下)は何ですか?」
au「詳しいことは分かりませんので、Appleにお尋ねください」
僕「案内をするのに、ドメインは把握されていないのですか?」
au「詳しくは分かりません。申し訳ありません」
という禅問答があった。結局、現時点でも二重メールの意味が分からないのだが、「何かが消える」ことばかり強調して説明していた。あの説明、総務省的に考えても本当に良いのだろうか。

とまあ、挙げれば枚挙に暇が無いのだが、今後何かの拍子に大手キャリアに戻るとしても、もうauには戻りたくないと思った。(ドコモ、ソフトバンクも同じなのだろうけど)

結局、大手キャリアは解約料金や、面倒な解約プロセスを設けることでユーザをがんじがらめにして「契約数を維持」することが第一の目的になっており、「適正価格で快適な通信サービスを提供する」というコンテンツの本質は、そっちのけになっている。
そしてLINEモバイル(その他格安SIM業者)は「適正価格で快適な通信サービスを提供する」ことを考えているので、価格も適正で分かりやすくユーザにとって設計が優しい。

要するにここで何が言いたいかと言うと、MNPで去ろうとしているユーザであっても金輪際auに戻らないと決めた訳ではないのであり、いかにユーザファーストのシンプルで簡単なプロセスでユーザを送り出すかが重要なはずだ、ということだ。
値段も高い、対応も悪い。このような状態で、何を理由にまた戻れば良いのか。auは格安SIM業者にどの部分で勝ったと言えるのだろうか。(勝っている部分が、価格差を説明できるのか)
いずれにしても、こういった出口対応を誤ることで、明らかにカムバック確率を下げてしまっている。

スケートボード

100%自身のあるコンテンツを作り上げること

自分自身が100%自身を持って勧めることができないコンテンツを、他人が受け入れるはずはない。
自分の都合は全て横に置き、ユーザが何を望むのか、ユーザにとって一番有益なコンテンツはどのような形であるか、常にトッププライオリティでなければならない。

今週観たテレビCMはいくつ記憶に残っていますか?
心から良いと思えるWebコンテンツは何ですか?
心に残っているキャッチコピーは何ですか?
昨日、郵便受けに入っていたチラシ、覚えていますか?
今朝の通勤電車で見た広告、3つ言えますか?

こうやって改めて考えてみると、ほとんど頭に残っていないことに気付かされるのではないだろうか
しかし、それぞれを作っている人たちは、それなりに本気でコンテンツを作っているはずだ。
ただ、僕が思うには、少なくとも記憶に残らないようなコンテンツは、ユーザではなく企業側の都合が多く考慮されているコンテンツになっているはずだ。
(記憶に残るコンテンツが、全てユーザファーストになっているかは別だが)

つまり、コンテンツを作る側ではなく、コンテンツの内容そのものを一番に考えることは、人気コンテンツを作るための最低条件だと言える。
人気コンテンツを作るために絶対的に必要なことは、コンテンツファースト。
たったこれだけだ。

「四の五の言わず、絶対にこれを買うべきだ」と心の底から人に勧めることができるコンテンツを作ることができたら、ようやくそれをプロモーションしていくことを考えよう。


最後に、特にWebコンテンツの運営に関わっている人、自らコンテンツを作っている人に是非読んで頂きたい書籍を紹介したい。

コンテンツ・マーケティング64の法則

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