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きちんと読み手に伝わる「文章の書き方」8つのテクニック【ライティングの基本】

万年筆

伝わる文章とは、読みやすい文章だ。
読みやすい文章とは、最後まで引っかからずに読める文章だ。

文章が上手だと自負する人の中には、小難しい文章構造を構築したりアナロジーを多用したりする等、読み手の事を考えずに「書くこと」に満足している人をよく見かける。
読みやすさとは、その文章の対象としている人のほとんどが、最後まで読み返さずに読み終えることができる文章だ。

僕自身、そこまで文章が上手だと思っている訳ではないが、読みやすい文章を書こうとする意識を持ちながら文章を書いているつもりだ。意識することは誰にでもできる。
今日は、僕が文章を書く時に意識しているテクニックについて紹介したい。

1.全体構成、ストーリーを考える

いきなり文章を書き始めると、書いている途中で内容が飛んでしまったり、冗長になったりする。
読みやすい文章は、無駄がなくストーリーに一貫性がある。

文章を書き始める時は、「全体構成」「ストーリー」を考えることが重要だ。
そもそも、「この文章で伝えたいこと」は何か。その結論に至るまでに、どのようなストーリーで伝えていくかを考えよう。
全体構成を考えたら、その大項目を書き記す。「章のタイトル」だけが書かれていて、内容が空欄の状態だ。
このように全体構成を固めた上で、それぞれの章の内容を書き始める。これによって、ストーリーの一貫性が保たれる。

2.「である調」「ですます調」

このブログは「である調」を採用している。
「である調」は、文章を言い切ってしまうため、主張を強く伝えることができる。言葉に自信を持たせることができる。一方で、我の強い文章になってしまうため、読み手によっては緊張してしまい、疲れさせてしまうこともある。
「ですます調」は、優しい文章になるので広く共感を得やすい表現になる。しかし、文章が回りくどく、自信がないと思わせてしまうことがある。

一体誰に読んで欲しい文章であるのかをイメージしておくことで、「である調」「ですます調子」のどちらが適切であるのか分かってくる。
ビジネス向けやアカデミックコンテンツ等、読み手がしっかり内容を読みたい場合や、深く読んで欲しい文章を書く場合には「である調」が適している。
雑誌や日記等のように、読み手が軽い気持ちで読みたい文章や、広く浅い層に読んで欲しい文章である場合は「ですます調」が良い。

3.言葉の定義

言葉が定義されている必要がある。
使用されている言葉が、全員が分かりきっているような内容であれば問題はないが、「少し」「大きく」「すごく」等の定性的な表現は読者を迷わせることが多い。
複数の人が同じ文章を読んだ時に「同じ解釈ができるか」という観点で読み返してみよう。

また、同じ意味の言葉を、別の単語で表現してしまうと読み手が混乱してしまう。
同じ文章の中で使う言葉は、「同じ定義、同じ言葉」であることを意識しよう。

4.最初の一文は短く、一文で

文章の最初の一文は短く端的に書くことで、主題が明確に伝わる。
例えば、この記事の冒頭は「伝わる文章とは、読みやすい文章だ」の一文で始めている。
これによって、「読みやすく伝わる文章」について書くのだろうなと一瞬で伝えられる。
ここで、ダラダラと冗長的に長い説明文から入ってしまうと、一気に読み手が興味が低下してしまう。

夏目漱石の「我輩は猫である」も同様の表現だ。
「我輩は猫である。名前はまだない」

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5.PREP法を意識する

POINT(結論):結論は○○である。
REASON(理由):なぜならば、○○だからだ。
EXAMPLE(具体例):例えば、○○、○○、○○が挙げられる。
POINT(最終結論):従って、○○の結論は○○である。

このように、主題の結論を先に述べてしまう方法を、その頭文字を取ってPREP法という。
読み手は、結論を知ってから読み進めるため、読むことの目的が明らかであり理解が進みやすい。
僕が読み手の場合、PREP法で書かれていない文章を読む時は、文章の最後に書いてある結論を先に読んでしまうことが多い。

6.肯定的な表現を基本とする

ネガティブ表現は、読み手を不快な気分にさせてしまう。
同じ意味合いであっても、極力肯定的な表現を多用していきたい。

例)
×「今日は何事も無くつまらない日だった」
○「今日は何事もなく平和な一日だった」

×「あの人は仕事が遅い」
○「あの人は仕事を人一倍慎重に進める」

一方で、肯定的表現だけで文章を構成すると、否定的考察が行われていない、つまり考察の多面性が疑われてしまうことがある。
否定的事実がある場合にはきちんとネガティブ表現を使用し、必要以上にネガティブ表現が多くならないように留意する、ということがポイントだ。

7.接続語を多用し過ぎない

しかし、だから、また、さて。
これらの接続語は、文章の構成を助ける単語だ。

読み手は接続語を読みながら、文章の前後関係を整理して読み進めていくことになる。接続語は読み手の理解を助ける単語だが、あまりに接続語が多用されると複雑なパズルのようになってしまい、最終的に文章を上手く理解できなくなってしまう。
人間の頭は、接続語がなくてもある程度は文章構成を理解することができる。あたなが接続語の使用を迷っているのであれば、思い切って接続語を使わないようにしよう。

今あなたが読んでいる、この「接続詞を多用し過ぎない」という項は、接続語を使用していない。

8.言葉を削る(最後の仕上げ)

言葉は限界まで削る。
ここで言う限界とは、「文章の意味を損なわないレベルで、必要最低限の言葉」を意味している。
多くの人は、文章を校正する際に言葉を継ぎ足して文章を厚くしたがるが、読み手にとってはマイナスだ。
いかに簡潔に、いかに短い言葉で伝えるかを意識して文章を仕上げよう。